あばばばば

自分以上の奇跡を起こすことが唯一の目的だと思って生きている。しかし、奇跡は奇跡に過ぎない。不意に現実を見てしまった時にはどうしようもない気分になるだろう。まあ、肝心の奇跡を起こせていないうちからそういった心配を重ねても無意味ではあるけれど、俺はうだうだ考えずには居られない。

 

あのとき、ああしておけば良かったのにぁ。そういうことを毎晩毎晩考えてしまう。もっと早くからギターを始めていれば…哲学を学んでいれば…恋愛に向き合っていれば…そうしていれば今ごろ俺はどんなに充実した、自信と希望に満ち溢れた日々を、ハツラツと過ごせていただろうか。

 

本当に素晴らしい日々を、将来自分が振り返ってみて納得できるような日々を送りたいのならば、まずその時間を失くさないといけない。俺にはそんな暇はないはずだ。そのことを俺は自覚しなければならない。過去を死ぬ気で肯定し続ける気概を持たなければならない。自分の歩いてきた道から意味があるかどうかは客観的事実ではなく、主観的事実だ。意味を見出すのは他でもない自分自身なんだ。勉強も運動も恋愛も何も思うようにいかなかったという事実と、それをいまだにグチグチ悔やんでいるという事実を全て丸ごとひっくるめて、どういう形を作り上げるのか。俺自身の経験を具体的な作品、生き方にどう変換するかは全て俺次第である。